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和ごころ農園メルマガ/2021/8/17

和ごころ農園、大丈夫です。


8月13日から降り続いた大雨ですが、

報道でも「白川町」が何度か登場し、ご心配おかけしておりました。


住宅への浸水、小さい土砂崩れなどはありましたが、大きな災害にはならず、

ホッとしているところです。


和ごころ農園も作物への影響はありますが、大きな被害はなく、

みんな元気にしております!

(消防団で土嚢積み、警戒にあたったため、寝不足ですが。。)



全国的には甚大な被害が出ている地域も多く、

個人的に安堵しているだけでは済まされない状況になっています。


被害にあわれた方へお見舞い申し上げます。



今回の白川町の被害では、昨年同様、バックウォーター現象が 大きな要因の1つでした。

(町内での雨量も相当量でした)


このバックウォーター現象、全国的に災害の要因になっており、

急速に知られるようになりました。



どう対策したら良いのだろう。


2年連続での被害に、合流地点に居住の方はかなり不安だとお察しします。

実際、不満も募っているようです。



今週は、大雨に耐えることについて少し考えてみたいと思います。


最後までお付き合いよろしくお願い致します!



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【大雨にどう備える?】



そもそも、夏真っ盛りのお盆の時期に、肌寒く感じる気候が続き、

連日の雨、雨、雨というのが異例だということです。


詳しい気象情報を把握しておりませんが、


・季節風の蛇行、

・南からの湿った空気が前線にエネルギーを注ぎ続ける

・前に通過した台風の影響?


色々な要因が重なっての経験したことのない、災害になっているようです。


世界的にも災害が多い。


議論はいまだあるところですが、やはり、気候変動の影響が大きいと感じています。


夏の暑さ、ゲリラ豪雨の多さ、明らかに変わってきています。


農業を始めて、12年。

毎年、異常気象だと言われて何もなく1年過ごしたことはないと記憶しています。



気候変動を止めるために早急に行動を起こしていくことが

僕たちには求められています。


それとは別に、大雨に少しでも耐えられる環境づくりが同時に求められています。



白川町に住んで感じているのが、雨が降ってから、川が増水するまでの時間が早すぎる。

そして、

雨が弱まると、川の水位が一気に下がる。



この「時間」を何とかできないか?


すると、森や田んぼ、畑でできるだけ涵養しておけるようにすれば、時間稼ぎができる!


涵養とは、

「水が自然に染み込むように、無理をしないでゆっくりと養い育てること」


水文学的には、地表の水が地下へ浸透していき、滞水層に水が供給されること


森で言えば、多様な植生がある森を育て、崩れない範囲で水を貯めておく。

また、

水の流れを無視した林道はつくらずできるだけコンクリートで固めたりしない。

(地表を流れる水を抑える)


田んぼでいえば、農家が田んぼとして使い、お米を育てること。


1反(1000m2)の田んぼで、1cm水を貯めておけると、10m3になります。

大雨の時だけ、各田んぼで5cm余分に水を貯めておけたら、

それなりの貯水量になるんです。


だから、耕作放棄地をなくすだけでも、効果ありです。



畑でも、水捌けが良くなるよう土づくりすることで、

地下水へ水を送ることができます。



護岸工事がされてしまうと川と森の境界が滞ってしまう。

川底からも水は湧き出ていて、地下水とのやりとりが制限されると

さらに水が滞ってしまう。


そして、どこかにしわ寄せが行って、崩落や土砂崩れにつながる。



このことを知ったのは1冊の本からです。


忘れられつつある古の技を復活させて土中の環境を蘇らせている方がいます。


高田宏臣さん。


高田さんが書かれた「土中環境」という本を読むと、

あぁ、これは日本全国、土砂災害がいつ起きてもおかしくないと

怖くなる土木工事がいかに多いことか。

人間が自然をコントロールできるという視点にいる表れです。



人間の目で見えない場所では、自然の循環が生まれていて、

人間もその循環を担っている1部なんだと気づくことが重要なんだと思います。


2021年からのテーマであるリジェネラティブ(環境再生型)にもつながりそうです。


「土中環境」

多くの人に読んでもらいたい本です!


みんなで取り組んだら、日本は変わる!そんな希望に満ちた本です。


この本を読むことが大雨に備えるための大きな1歩です。

是非読んでみてください〜!


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【畑のようす】


大雨による直接的な影響は、発芽した人参が叩かれて、倒れてしまったこと。


土が沈み、根っこも見えるくらいになってしまいました。


研修生と一緒に、土寄せして、応急処置。復活を願います。


その他の野菜たちは、日照不足、水分過多、低温

の影響がどこまででてくるか

少し時間がかかりそうです。


モロヘイヤ、空芯菜、しそ

あたりは、この天候でも元気に生育しています。



あと、やはりというべきでしょう。

雑草たちは、旺盛です。

この天候不順などはお構いなしにスクスクと生長しております(涙)


有機物補給には良い材料なので、敵視せず、

出遅れている草刈り、これから頑張っていきたいと思います。



まだ今週中は雨が続くようです。

これまでの雨量で地盤が緩くなっています。

僕たちはもちろんですが、みなさまもどうかご安全にお過ごしください。


コロナも収まるところ知らずです。合わせて、できるだけの予防をして、

心身ともに健やかに残りの夏を楽しみましょう。



今週も最後まで読んでくださり ありがとうございます。


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